フィレンツェ観光ガイドの裏話。

フィレンツェで働く2人の観光ガイド兼コーディネータが綴る
あれやこれや。 FIRENZE-navi.com 【ブログ版】



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イタリアで夏に飲みたいドリンクN.1

 

いよいよ気温が上昇し、日中30度を上回るようになりました。本格的に夏到来です。

イタリアは降り注ぐ日差しが強烈なため、同じ温度でもとてつもなく暑く感じられます。

 

...夏場の刺すような日差し....

 

 それに合わせて、人々の生活スタイルが変化します。

 

...暑い時間帯は外に出ない.....

 

それを基本に、お年寄りや子供達の生活スタイルが変わります。イタリアで夏休みが長いのは(6月10頃から9月15日頃まで)、気候に合わせてのことと考えられます。南イタリアへ行くと、時間に左右されない業種、例えば工場などはこれに習うんですね、例えば、

 

夏期は就業時間が夜明け朝5時から13時まで。一番暑い時間帯の午後は家に帰って休む。..... いい習慣だなー。

 

地理的に考えても赤道に近づいていく暑い南イタリアの地では、そのような工夫がされているところもあるのです。イタリアは日本と同様、南北に縦に長く、地理的気候的違いが各地域目立ちますから、その多様性を受け入れた地域のあり方を実現していますが、そういったテーマの良い例です。

 

さて、この時期に人が最も求めるものの一つ、それは、すこうし日差しが和らぎ始める夕方の時間帯に、食前酒つまり、"アペリティフ"をしにバールに立ち寄ることです。日本の「夕方仕事終わりに飲む一杯の冷えたビール」を想像すると理解しやすいです。

 

その際の飲み物は人それぞれですが、イタリア人はあまりこのタイミングでビールを飲みません。それよりも、

 

SPRITZ (スプリッツ)です!

 

これは実に爽やかな、少し甘味のある飲みやすいドリンクで、男女を問わずの大人気を博す、アルコール入りカクテルです。

 

ベースとなるのは、スパークリングワインとアペロールというイタリア生まれのリキュール、そして炭酸ソーダ。

 

歴史的にこの飲み物のストーリーを追っていくと、時は1800年代、ハプスブルグ家率いるオーストリア帝国が、すぐ南に位置する北イタリアの一部を支配した時代に、このスプリッツの前衛となる飲み物が発明されたようです。(注1)

駐屯のオーストリア軍隊が作り出した飲み物で、当時は駐屯地ヴェネツィアのアルコール度数の高い地元ワインを炭酸水で薄めて飲んだ、なんていうところから生まれたらしいです。

 

特に暑い夏は、ワインはきついなと感じることが確かにあります。そこで、炭酸水で薄めて飲む、という行為が、この時期に北イタリアでは定着した形跡が見られるようなんですね。

 

実際にカクテルとしてスプリッツが誕生したのは、1919年、ヴェネツィアと同じ州にある、パドヴァという町を本拠とするバルビエリ社が「アペロール」という名のリキュール酒を誕生させた時から。アペロールを利用したカクテル発明に、この薄めたワインの飲み方という習慣が合わさり、スプリッツの誕生に至りました。(細かくは、他の伊産リキュール「Select」を混ぜてスプリッツは作られたとも言われます。)

 

この軽い飲み口の爽やかカクテルは、'70年台、ヴェネチアやパドヴァの町周辺を震源地としてどんどん広まり、イタリア各地へと普及しました。2011年、国際バーテンダー協会がこのカクテルを認定、アペロール製造社はスプリッツのキャンペーンを相当行いました。今ではイタリアのどのバールでも飲める一般的な飲み物として定着しています。

 

アペロール製造会社はまた、イタリア人が好む食前酒、アペリティフの言葉を意識させる商品名を作り出したんですね。「アペリティフしに行こう!」と、しょっちゅう口にするイタリア人を思えば、これはすごい名前、皆の潜在意識に常にある言葉が商品名に効果的に生かされているではありませんか! 因みに、イタリア在住日本人は、「アペリに行こう!」「アペロう!」なんてよくいうわけです。イタリア語ではこのアペリティフの言葉、「アペリティーボ」"Aperitivo"といいます。

 

 

 

今日は火曜日でしたが、ママ友5人と、いつもお世話になっている小学校の担任の2人の先生を(!)招待して、アペリタイムを設けました。ママ友の一人がご主人とお洒落なバールを経営しているので、豪華なおつまみと一杯のスプリッツで乾杯しました。担任の先生を気軽に呼んで食前酒するなんて、なんて気さくな人たちなんだろう。でもこういう場では無礼講で、お互い立場に気に囚われず、楽しくホッとするひと時を共有できるという部分はイタリア人、イタリア社会のすごいところです。

 

なんだかたくさん出てきたぞ、この食べ物豪華すぎるのでは? 

普通、食前酒を頼んでも、ポテトチップしか出してくれない少し寂しいバールも多い中、最近は客の引き寄せに、おつまみの豪華さで勝負するバールが増えてきています。アペリと称して気軽に安く、でも食べ物結構充実しているから夕食になってしまうよ♪という嬉しさを提供してくれるところに人はやはり集まり安いですね。それに夏はちょっとつまんで、が丁度いい。

 

スペインのタパスしかり、イタリアのアペリティーボ然り、ラテンの国の一番の魅力の一つでしょう。日本ではまだスプリッツが普及していないようなので、是非試していただきたい飲み物の一つです。

 

 

 

 

 

 参考リンク(注1)https://it.wikipedia.org/wiki/Spritz

 

 

 

| フィレンツェ観光ガイドの裏話★ 純子 | 16:47 | comments(0) | - |









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